独り言
（９９年３月４月）
４月２６日
無事に引越終了。千葉までチャリで五分、限りなく千葉県民な東京都民となりました。荷物の整理もおおむね終わったし、一安心……と思っていた矢先に事件発生！
ゴキブリです。
ユニットバスに入って電気をつけるなり、黒い影が、しかも５匹！ い、１匹や２匹じゃねえんだよ！ ５匹だよ！ 特撮戦隊かお前らあ！
ひっぱたくものが手近になかったので、ダンボール箱の梱包用に使っていたガムテープをまるめ、それにくっつけて捕獲。その直後、引越に際して母がもってきてくれたゴキブリ用のホウ酸ダンゴを、ひと箱ぜんぶ使いました。
１匹見たら、３０匹はいるといわれている、ゴキブリ。単純計算で、敵歩兵戦力は１５０匹です。
引越二日目にして、はやくも前途多難な予感がしています。
４月２４日
引越しのためにあちこちを整理していると、意外な発見をするものです。典型的な例が、棚の後ろに落ちていた十円玉の類いでしょう。
で、私も、ちょっとした発見をしまして。
テレビを掃除していたら、雑巾が真っ黒に！ 静電気って、ずいぶん集塵力があるんですねー。
ところが！ 問題は、ここからです。
このあと、空気清浄機（イオン式のやつ）のフィルターを掃除したところ、ぜんぜん汚れていないではありませんか。ホントに集塵機能あんのかよ。この空気清浄機、テレビに負けてます。それとも、私のテレビは特別製で、空気清浄機能が備わっていたんでしょうか……？
つーかそれ以前に、この空気清浄機ときたら、丸一年間、電気のタダ食いじゃねえか！ なあ！
役に立たないどころか、ないほうがマシ。いたたまれません。
４月２１日
渋東シネタワーにて、『エネミー・オブ・アメリカ』を見てきました。
盗聴や盗撮を極限まで押しすすめた、衛星による特定個人の監視。コワイ。あと十年くらいすれば、実現してしまいかねないリアルさがイヤです。
しかし。
今の時代、小型カメラや小型集音マイクを低コストで作り上げる技術が確立しており、一民間人が盗聴や盗撮を行うことが、十分に可能になっていますよね。ネットのHなサイトの盗撮系へ行けば、それがまざまざとわかります。
これって――十年前の人にとっては、私が『エネミー・オブ・アメリカ』で感じたのと同じくらいコワイことなんじゃないかなあ。それが、現実化してしまっている。
うーん……。科学技術の進歩ってやつは、いいんだか悪いんだか。
いや。待った。
私の考えは、ちょっとちがうな。
科学技術というやつは、人間を幸福にする光、あるいは、人間を不幸にする闇、そのどちらでもないと思う。
科学技術は、人間をとてつもなく幸福にし、かつ、とてつもなく不幸にもする、一種の増幅器だと思う。確信をもっていってるわけじゃないけど。
４月２０日
本日の『快進撃TVうたえモン』は、ガンダム特集。
やっぱりファーストガンダムはいいなあ！ と思うにつけ、思い出したくない『ターンAガンダム』が脳裏をよぎります。
よぎるなこの野郎。
４月１８日
引越しまで、あと一週間。ダンボールで荷造りをしていた早朝のことです。手を休めてお茶にした私は、なにげなく『月刊ザテレビジョン』を手にとって眺め、おや？ とフジテレビの欄を注視しました。
４：４５分から、『ガンダム（再）』とあります。
あっ！ もしかして、ファーストガンダムか？ 一年戦争か？！
『ターンAガンダム』で傷ついたハートを癒せる予感にわくわくして、テレビをつけましたよ。
つけてびっくり玉手箱。
放映されたのは、なんと『ターンAガンダム』……。
二週間前に放映が始まったばかりのものを、なんで再放送しているんでしょうか？ もう見ないと誓ったのに、まさか目にしようとは。
フジテレビの偉い人は、死んでください。もっとも、『ターンAガンダム』の呪いで、私が呪い殺される方が先になるかもしれませんが。
４月１６日
どうしても、どうしても気になってしかたなく、今日も『ターンAガンダム』を見てしまいました。もしかしたら、今回から突然に面白くなるような奇跡があるかもしれないし、ね。
……。
もう見ません。
泣きたい。
４月１４日
私の住んでいるところは、買い物をするのに不便でして。最寄り駅まで、徒歩で２５〜３０分くらいかかります。おまけに、駅前まで行かないと、スーパーや電気屋のたぐいがありません。チャリを使っても、めんどうでめんどうで……。
そんな私に、強い味方が登場しました。徒歩７、８分の距離に、『SATY』という、でっかいショッピングモールができたのです。食料品、生活雑貨、家電製品、たいがいのブツは手に入ります。
いやあ〜便利だなあ！
あと２週間あまりで引越すけどなコンチキショー。
そんな、マーフィーの法則な毎日。
４月１１日
都知事選は、石原に当確か……。
今月末に引越しをして、私も東京都民になるんですが。
何も期待していませんよ。政治屋どもに、これだけ裏切り続けられたあとじゃ、ねえ。
まあせいぜい、汚職だけはよしてくださいね、ってとこですか。もっとも、法律に抵触しない形で巧妙に汚職されたら、よけいにイヤですが。
あるいは――やつらにとって、汚職ってのは、御職なのかなあ。
４月９日
むかしむかしのそのむかし。まだ私が小学生だった時のこと、つまりは２０年もむかしの話です。
ガンダムとの出会いは、今思い起こしても、衝撃的でした。それまでのロボットアニメは、人間VS異星人（に類する連中）との戦い、って図式がお決まり。そんでもって、人間側の主人公メカが悪役の異星人メカを毎回ボコボコにして次回へ、って展開も、これまたお決まりでしたっけ。
だけどガンダムは、ぜんぜんちがいましたよ。人間VS人間の戦争、って図式。くわえて、ミリタリー色を前面に押しだした不気味な一つ目のロボット、モビルスーツ……！ シャアザクを先頭に量産型ザクの大軍団が押しよせてくるオープニングを見ただけで、「なっ、なんだこれは？！ おなじ形のロボットがたくさん出てくるなんて！」と、息を飲んだものです。本編が始まれた始まったで、スペースコロニーの壁に穴が開いて、真空の宇宙へ人がゴミのように吸い出されてゆく、あのリアルさ！ ハマりましたよ。エヴァのときだって、これほどにはハマらなかった。ナウシカやナディアにも、ね。
もちろん、ガンプラブームにもどっぷり漬かりましたよ。ガンダムのプラモが欲しくて欲しくて、両親にねだりましたっけ。そうしたら、漢字の小テストでいい成績をあげることを条件に、買ってくれることになりまして。でも、当時はどこのプラモ屋でも、ガンプラは入荷日に店に並んで整理券をもらわないと買えない状態だったんです。ええ、私も朝早くから並びましたよ。そうして、ついに手に入れた、６０分の１のシャアザク！ 最近発売されたパーフェクトグレードのやつとくらべると隔世の観がある無骨なプラモでしたが、とにかくあのデカさに感激したなあ。ムギ球をしこんでモノアイを光らせ、また感激。コミックボンボンの『プラモ狂四郎』のパーフェクトガンダム、ホビージャパンのガンプラ特集のカッコいいジオラマなどを見ては胸を熱くし、あちこちで開催されていたガンプラコンテストに、拙い作品を出品したっけな……。
そう、ガンダムは、私にとって特別なものなのです。少年時代の一部分なのです。
で、本日放映された、『ターンAガンダム』なんですが。
いえね、ガンダムのデザインが変ちくりんってことは、あらかじめ知ってましたよ。ヒゲガンダム、ってあだ名もね。あまりの変さ加減に、ネットでも話題騒然でしたから。でも、実際に放映されるまで、私は希望を捨てませんでしたよ。いまだに根強い人気を誇っているあの『ボトムズ』のスコタコだって、放映直前の評判は、「ザクじゃん」てなぐあいに、芳しくなかったんですから。
で、希望を捨てないまま、『ターンAガンダム』を見たんですが。
……。
つつつつつつつつ、つまんねえええええよおおおおおお！ なんだよ、なんだこの！ こ、この野郎！ 俺の、俺のガンダム、俺の少年時代を壊すなあ！！
初恋の人と風俗でばったり出くわして、甘ずっぱい思い出をクラッシュしてしまったような――そんな、やるせなさでいっぱいです。
４月６日
実家で数日を過ごしてから帰宅すると、独り暮らしのむなしさといいますか、やるせなさといいますか、せつなさといいますか、とにかくそんな感情がよみがえってきますね……。
・自分で料理しなくても、メシが出てくる。
・しかも、その料理の材料費を負担しなくていい。
・冷蔵庫を開ければアイスがはいってる。
・なおかつ、ハーゲンダッツ。
・もちろん水道代もガス代もタダ！
うーん、思いおこすほどに、すばらしい。いやはや、タダって言葉は甘美だ。しかし、これで喜んでいる私の生活レベルの低さのほうにこそ、問題があるような……。
３月３０日
４月末に引越しをするので、そろそろじゅんびをしなくちゃ……ってわけで、引越し屋に見積もりを頼みました。どこへ頼んだかというと、引越のサ●イです。
さて、この引越のサKAｲですが、TVのコマーシャルで、さかんに『ベンキョウしまっせ引越のサ●イ』とやっているのは、ごぞんじでしょうか。それだもので、（どのくらいお値段を勉強していただけるのかなあ）と、ひそかに楽しみにしていました。
たけえよ。
営業マンが電卓でだした見積もり金額に、カチンときましたね。だって、去年わたしが頼んだべつの引越屋より、一万円も高いんですよ！
そこで、ウタっていたとおり、値段を勉強してもらうことに。交渉の結果、去年頼んだべつの引越屋のときと、同じ額におちつきました。
けっきょく契約したんですが、ね。どうやら引越のサ●イは、ベンキョウすることによってほかの引越屋と同じくらいの額になるようです。ま、看板にいつわりはありませんよねえ。『ベンキョウしまっせ』とはウタっているけれど、『ほかより絶対に安くする』とはウタっていませんからねえ。
でも、さ。
ほら、公取委がスーパーに注意をうながした事件があったでしょ。本来の定価よりも高い値札を商品につけ、その値にわざわざ斜線を引いて下にもうひとつ値段をかき、あたかも安売りなのだと消費者を錯覚させるようなゴマカシをしでかしたってやつ。
あれに、かぎりなく近いやりかただと思うな……。ルール違反じゃないけれどマナー違反といいますか……。
３月２９日
連日の空爆、ユーゴ問題を眺めていて、思うんですが。
正義と悪、この二つの概念は通常、対立する正反対のものとしてあつかわれますよね。だから、悪を倒すのは正義であり、正義を倒すのは悪、これがごくごく普通のものいいになるわけで……。
でも、なあ。
あの惨状を眺めていると、正義を倒すのはより大きな正義であり、悪を倒すのはより大きな悪、って気がしてならないんですが。たんなる気のせいでしょうか。
気のせいでしょうね。私は、遠く離れた場所で紅茶を飲み飲み戦争を眺めている観客席の人間です。論じる資格などありません。失敬しました。
３月２４日
『全然』って言葉の使いかたなんですが。
この言葉、いわゆる正しい日本語の用法にしたがうと、否定語とセットで使わなきゃいけないんですよね。「全然知らない」……てなぐあいに。
でも、最近じゃテレビを見るにつけWEB日記を見るにつけ、「全然いいよね」とか、「全然オッケーじゃん」……てなぐあい。今じゃ、たんなる強調語としての使用法が主流派になりつつあるようです。
とはいえ、べつだん、そういった使用法を否定しようって気もおこりません。
いわゆる正しい日本語、ってもの自体が、あやふやですから。
言葉は道具、道具が時代に応じて変化してゆくのは当然のことです。言葉が永遠不変でなければならない、なんて必然性はどこにもないし、現に言葉が時代に応じて変化してきたからこそ、今の私たちが使っている日本語と、鎌倉時代の日本人が使っている日本語は、異なっているわけですよね。
百年後の日本じゃ、どんな日本語が使われ、どんな流行語がはやっているんでしょう？
すでに死語ですが、『チョベリバ』なんてのも、かなりブッ飛んだ感性の言葉だよなあ。さいしょに考えたのって、どこの誰なんだろ。
３月１９日
おととしは、世田谷に住んでいました。それだもので、そちらの住所宛に出された文書が、今の住所へ転送されてくることが、たまにあります。
今日は、そんな葉書が一通。レンタルビデオ・CDの、『チャートラ●ド世田谷店』からです。入会金・更新料無料！ と表にあり、裏を見ると、銀シールはがしの懸賞がついていました。
特賞から３等まであり、特賞は、『携帯電話（本体+キット）+賞品券２０００円+SKYPerfecTV！（チューナー+アンテナセット）+富士急ハイランド特別優待券』。さらに、『限定８０名様』、ともかいてありました。
シールをこすって出てきた文字は、『特賞当選おめでとうございます』。
ふーん……。
携帯電話も、SKYPerfecTV！も、加入料金だの通話料金がタダになるとは、どこにもかいてありませんね。そんなものが、特賞でございますか。ふーん。懸賞、という形で当たったことにすれば、当選者が欣喜雀躍して、イキオイで契約するとでも思っているんですか。へーえ。
それと、ね。
この『チ●ートランド世田谷店』から送られてくる銀シールはがしつきの葉書って、毎回毎回、こすると必ず特賞が出るんですが、気のせいでしょうか？ 単に私の運がいいだけなんですか？
つい最近、オトリ物件で客よせをしていた不動産業者が逮捕されてたけどさ。
こういうのって、法律にひっかからないんですかね。だいじょうぶか、『チャートラン●世田谷店』。まあ、他人ごとなんだけど。
３月１８日
アムロナミエなんて、どうでもいいです。ファンでもないし。あの歌、よくわかんないし。
しかし、ねえ。
お母さんが他界してショックをうけてる女の子に、フラッシュをパシャパシャやりながらマイクをむけて、「アムロさーん！」「ひとことお願いしますー！」ってのはねえ。
……。
ウルトラマンや仮面ライダーみたいな、正義の味方に変身したいなんて贅沢はいわない。ゼットンやバルタン星人みたいな悪役でもいいから、スーパーパワーをもつ存在になって、気にいらんやつを心おきなくノシてみたい。
そういうことを思うときって、ありませんか？
３月１０日
住友銀行へ振込に行ったら、アンケート葉書なるものを渡されました。
私は、銀行ってやつがキライです。一兆円もの不良債権をこしらえやがったこの組織を、憎悪しています。
お金は、命と等価です。
人間はだれもみな、限られた命、限られた時間しか生きられません。その有限な命、有限な時間を、時給いくらいくらという形で、お金と交換しながら生きています。お金は、命が形を変えたものなのです。
一兆円、などというとほうもない大金は、十人や二十人の命よりも、重い。私は、そう考えています。
だから。
そのような莫大な命の無駄づかいは、殺人に匹敵する、いや、それよりも重い罪だと思うのです。あのバブルの時代に、百億円いじょうの不良債権をこしらえた責任者は、のこらず処刑されるべきです。一罰百戒の意をこめて、死体は切りきざんで駅前に放置し、カラスがつつくのにまかせるべきでしょう。「上司に命令されたから」「そうしなければいけない雰囲気が行内にあったから」なんていいわけは、通用しません。ユダヤ人虐殺にたずさわったアドルフ・アイヒマンが、「ヒトラーに命令されたから」なんていいわけで、処刑をまぬがれることができたとでも思うのですか？
……というような意志をこめて、『ご意見・ご希望がございましたらご記入ください』の欄に、死ね、とかいて投函しておきました。
さいきんの明るいニュースって、『だんご三兄弟』くらいだなあ……。
３月８日
下がる一方の金利。
それにしても、『銀行』と呼ぶのと、『金かし』と呼ぶのとでは、えらいちがいですね。同じものをあらわしているのに。
３月５日
役所に行って、例のホラ、脳死したら臓器あげますの意志表示カードをもらってきました。
やっぱほらー、リサイクルの時代だし？ 自分が死んだら、いらなくなった内臓は、誰か欲しい人にあげるべきだよねー。今時こんな考え、常識だっちゅーの。私ってば良識派。てへ。
……ってのは、ウソでして。
脳死なんてものになって、管や機械をつながれながら生かされるくらいなら、内臓でもなんでもやるから、ハヤクコロシテクレ。
……ってのが、ホンネです。
３月２日
実家に帰ったら、母がインフルエンザにかかってました。寝こむなんて三十年ぶり（本人談）だそうですが、風邪も、たまにひけば健康のありがたみがわかるというもので、悪いことばかりではないような。
それはそうと、今回の臓器移植に関する報道、最後の最後まで、見ちゃいらんねーなーという場面の連続でしたね。ええ、いろいろと。そんでもって、とにもかくにも移植が成功し、「ああ、紆余曲折あったが、やはりこれはこれでよかったんだよな」とか思ってホッとしかかった、その終盤。私的には、見ちゃいらんねーなー度１００万ポイントをぶったたく、最悪にいたたまれない事件が発生してしまいました。
ほら、例の、移植する相手を間違えて、「あんた、移植うけられますよ」みたいなこといっちゃったって事件。ひでー話ですな。「年末ジャンボで一億五千万当たったあ！」と思って有頂天になってたら、当たり券を落としちゃって半狂乱……ってのより、もっといたたまれない、そんな話です。ぬか喜びでしたね、ですむような騒ぎじゃありません。まったく、アカの他人の私が見ているだけでこれだけいたたまれない気分なんですから、本人は、それこそいたたまれない気分でしょうね……。世が世なら、無礼打ちなんじゃねーの？ 精神面、肉体面、その両方を癒すのが医師であり病院なら、この精神的ダメージは、裁判をおこして慰謝料をふんだくっても異論はないレベルだと思う。
あと、もうひとつ思ったんだけど。
これからは、脳死者からの臓器移植は、どんどん増えるんでしょうが――この手の移植って、あらかじめ『もしもの時のための臓器提供の意志』を示していた人物へ、優先的に移植するようにしたほうがいいんでないの？ 健康なときには献血もせず臓器提供の意志も示していなかったくせに、いざ自分にそれが必要となったとき、ほかの連中よりもはやく臓器移植の恩恵をうけたいってのは、ムシがよすぎるもんな。